
どうも、えまおです!!
今回は泌尿器科医の専門的な尿道カテーテル挿入テクニックを語ります。
尿カテ留置困難症例が泌尿器科に相談されたときの対応を紹介していきます。
今回の記事がおすすめな人
・泌尿器科医になりたい人
・専門的な尿カテ留置テクニックを知りたい人
泌尿器科医の尿道カテーテル挿入テクニック
以前の記事で、一般的な尿道カテーテル挿入テクニックを紹介しました。
・陰茎部分を真上にしっかり引き上げる
・キシロカインゼリーを尿道へぶち込む
・攝子を使わず、清潔手袋をつけて手で行う。
しかし、上記のテクニックを駆使しても留置できないときは、泌尿器科の専門的手技をします。
専門的な尿道カテーテル挿入テクニック
・太くてコシのある泌尿器科専用カテーテルを使う
・スタイレットを使う
・膀胱鏡を使う
・膀胱瘻を造設する
さっそく詳しくみていきます。
太くてコシのある泌尿器科専用カテーテルを使う
通常の尿カテの太さは14Frですが、泌尿器科にはいろいろな種類の尿道カテーテルがあります。
6Fr~26Frと太さも様々あります。
尿カテ留置困難なときは、より太めのカテーテルを選択します。
一見すると太い管は入りにくそうですが、太いとコシがあって力が伝わりやすいため、スルッと入ってしまうことがあります。
尿道狭窄症などで尿道が狭い場合は、細目のカテーテルを選択します。
スタイレットを使う
スタイレットといえば気管挿管チューブを連想するかもしれませんが、実は尿道カテーテル用のスタイレットもあります。
尿道カテーテル内にスタイレット入れることでカテが安定して、膀胱内にカテを誘導することができます。
しかし盲目的な手技になるので、慣れない人がスタイレットを使用すると尿道を傷つける可能性もあります。
尿道の走行をイメージするのがコツです。
膀胱鏡を使う
膀胱鏡は、膀胱を観察するためのカメラです。
胃カメラを細くした感じです。
膀胱鏡を使うと一番安全に尿道カテーテルを留置できます。
尿道カテーテル手技は盲目的なものが多いですが、膀胱鏡はしっかり尿道を観察しながらできる安全です。
膀胱鏡を使った尿道カテーテル留置方法
①膀胱鏡を膀胱内まで到達させる。
②膀胱鏡からガイドワイヤーを入れて、膀胱内にガイドワイヤーを留置する
③膀胱鏡を抜いて、ガイドワイヤーだけが尿道~膀胱に留置されている状態にする
③尿道カテーテル先端をクーパーで切って、ガイドワイヤーを通す穴を露出させる
④ガイドワイヤーを通して、尿道カテーテルを留置する
ガイドワイヤーは膀胱内に届いていれば、カテーテルは自然と膀胱内に誘導されます。
膀胱瘻を造設する
膀胱瘻造設は尿道カテーテルがどうしても留置できないときの最後の手段です。
排尿を確保する一番確実な方法ですが、一番リスクのある手技でもあります。
膀胱瘻の怖い合併症に腸管損傷・直腸損傷・前立腺損傷があります。

膀胱周囲の臓器を損傷するリスクがあるよ
お腹から膀胱へ向けて太い針+カテ(専用の膀胱瘻キットあり)を刺して、管を留置します。

膀胱瘻造設はリスクもある処置なので泌尿器科の専売特許です。
まとめ
泌尿器科医は色々なテクニックを駆使して尿道カテーテルを留置します。
・太くてコシのある泌尿器科専用カテーテルを使う
・スタイレットを使う
・膀胱鏡を使う
・膀胱瘻を造設する
皆が苦戦する尿カテ留置をサラッとこなしたときは、泌尿器科医もかっこいいですよ(笑)
尿道カテーテルについて基本的な知識です↓

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